桑の実幼稚園理事長 鈴木克之先生に聞きました。
幼稚園が誕生したのはいつごろですか?
鈴木 昭和49年です。高度経済成長の波に乗って、この地域も都心のベッドタウンとして、急速に拡大した頃でしたから、同時に子育て世代人口も急増しました。保育園や幼稚園が足らなくて困っているという地域からの要望が多く聞かれるようになり、父である鈴木正盛は、この地域のために幼稚園をつくろうと決意したそうです。
『桑の実幼稚園』という名前の由来は?
鈴木 八王子は、江戸時代から織物業が盛んな地域でしたから、現在の園の周辺もカイコの餌となる桑畑が一面に広がっていました。桑の木は生長力が強く、切ってもすぐに次の芽が出て大きな樹に育つ、そんなたくましい『くわの実』」が実るように、この土地の子どもたちも豊かに育ってほしい、という願いから『桑の実幼稚園』と名付けたと聞きました。
桑の実幼稚園でめざしている保育は、どんなことですか。
鈴木 職員たちには毎日「どんな時にも子どもが一番。子どもを中心に、一人ひとり違う個性をもつ子どもたちの、ありのままを受け入れるように。そしてその子には何が合っているのか、どんな力があるのかをしっかり観察し、育ててあげてください」とお願いしています。

かけっこが速い子、絵が上手な子、おゆうぎの時間になると急にいきいきする子など、一人ひとりの持つ才能や力を最大限に引き出して、愛情をもって大きく育てること…。それが幼稚園の一番の使命だと思って、日々保育にあたっています。
鈴木克之先生が理事長になったのはいつごろですか?
鈴木 病に倒れ、急逝した父に代わって急きょ、理事長職を引き継いだのが36歳の時です。それまで園の手伝いはしていたものの、経営的なことには一切関っていませんでした。しかし父が人生をかけて築いてきた桑の実幼稚園をなんとか引き継いでいかなくてはと、とにかく必死でした。そんな時、「みんなで力を合わせてやろうよ!」と2人の妹(迫田先生と橋田先生)が言ってくれたんですね。あの言葉が本当に大きかったですね。いろんな人たちに助けられ、力を借りてここまでやってこられたのだと、本当に感謝しています。
新理事長になってから、鈴木先生ならではのこだわりなどを発揮したところはありますか?
鈴木 自分でもこだわったなと思うのは、まず園バスですね。平成19年にリニューアルしたんですが、気品あるお洒落なイメージにしたかったのです。有名な影絵作家の藤城清治先生の作品を使わせてもらい、自分でデザインしました。幼い子どもが乗るバスだからこそ、上質でセンスの良いものに触れてほしいという思いがありました。

それから、制服もリニューアルしました。銀座のトラヤ帽子店(大正6年創業の老舗の名店!)に依頼して、当時新しく出たチェックの生地でデザインしてもらいました。子どもたちにはどんな服を着せたら可愛いかな? などとさんざん考えて作ったのです。おかげさまで保護者の方にも本当に好評です。私は小さい頃から絵を描くのが好きで、いつも描いていました。園でも、絵やインテリアなどアート分野にはついこだわってしまいますね(笑)。
双子の男の子のお父さんでもある理事長先生。家ではお子さんと遊んだりしますか?
鈴木 子どもとよく遊ぶ方だと思います。自分が子どもの頃に好きだったことに、つきあってもらっているといった方が当たっているかな(笑)。 昔、野球少年だったのでキャッチボールはよくやります。プラモデルも一緒によく作りますね。でも、つい自分が夢中になってしまったりして…。子どもと一緒に遊ぶのは、本当に楽しいですよ。
最後に、お母さん方へのメッセージを。
鈴木 今は核家族の時代、お母さんは育児に家事にお仕事にと、年中無休でがんばっています。桑の実幼稚園では、預かり保育や2歳児の『ふれあい教室』、1~3歳児を対象に幼稚園の雰囲気を体験してもらえる『くわのみひろば』など、お母さんたちの保育や子育ての悩みの相談に応える子育て支援にも力を入れ、お母さんが孤立せず、リフレッシュして子育てを楽しめるようなプログラムをいろいろ展開中です。

平成25年9月からは、『2歳児(満3歳児)クラス』(毎日保育)も始まりました。幼稚園は、子どもたちが初めて出会う社会です。教育機関として、質の高い幼児教育はもちろん、幼稚園は楽しいところ! お友だちと一緒に遊ぶのはこんなに面白い! という幼稚園生活の魅力についても、これからどんどん伝えていきたいですね。
本日はありがとうございました。